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Offline - Book-list(2013)

あらしのよるに

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2013年12月31日発行/A5/P28<完売>
表紙/マンガ:権田原大雑様

<サンプル>

「まあ緊張でがちがちのあんたもそそるけど。いけない事してる気分」
「……っ」
「ん」
「――?」
 いわゆるキス待ちの顔、とでも言うのか、ランサーは小さく唇を尖らせてホラ、と笑う。
「してくんねェの?」
 こくり、と息を飲み。アーチャーはそっと顔を近づけた。されるキスとはまた違い、自分から仕掛けるキスは――酷く、興奮する。
 キスに夢中になっている間に、そろりと、指先が狭い場所を撫でる。入れてくれとでも言うように優しく周囲を揉まれ、ほっと力が抜けた処に、たっぷりとローションを足した先端が挿いり込んだ。
(……っ、あ)
 ぎゅう、とその指を反射的に締めてしまい、益々リアルに〝入れられているのだ〟と実感する。まだほんの指一本なのに、他人のそれは――酷く興奮した。
 じゅる、と舌を吸われ。あまりの気持ちよさに身体から力が抜ける。
 いつの間にか二本に増やされた指が、アーチャーの狭い場所を慣らすようにゆっくりとうごめき、その違和感も次第に気にならなくなって来る。
 男を抱くのははじめてと言っていたが、ランサーはとてもそうは思えぬほど巧みで、初心者のアーチャーを怖がらせる事なく、キスや、胸の先や、他の感じる場所に意識をいかせる事で徐々にアナルを慣らして行く。
 どれくらいの時間をかけたのか、アーチャーの後ろは既に柔らかく、ランサーの指を三本上手に咥え込んで、痛みも感じる事なくその太い関節で腸壁を擦られるたびに小さく戦いていた。指先が触れるととてつもなく感じる場所もあったが、ランサーはその場所だけ確認すると、後はあえてそこを外してゆっくりと指を出し入れさせる。
「あ……、ま、まだ……入れない、のか?」
 余りにも長い時間弄られて、もどかしさすら感じるようになり。アーチャーは涙目でランサーを見つめた。
「いれて欲しい?」
 こくこくと頷くアーチャーに、ちゃんと言葉にするんだ、と優しく促す。
「どうして欲しいか――アーチャー?」
「い、れて……君の、それ、を」
「ああ。俺も――そろそろ、限界」
 ずるり、と指が抜け出て行き、喪失感に震えている場所に、手早くゴムを付けた、固く熱い切っ先が押し当てられる。
 ぐ、と双丘を指で鷲掴み広げると、指で慣らし柔らかくした入り口はランサーのペニスを難なく受け入れた。
「あ、あ、あ――」
 くぷり、と。
 先端が潜り込む。
(すごい。今、私の……中に)
 入ってくる。巨大な、熱が。じわじわと狭い場所を犯し――ゆっくりと時間をかけ、全てを納めるまでにずいぶんと長い時間をかけて。
「ああ……ッ」
 熱いネツが――腹の中を満たす。違和感はあったが、痛みが殆ど無い事に驚きながら――アーチャーはランサーの胸に頬を付け、熱い息を吐いた。
「全部入ったな――すげェ、いいぜ、あんたのナカ」
 動いていいか? と問われ、小さくああ、と応える。
 それでもいきなり乱暴に動いたりはせずに、アーチャーを傷付けないよう、小刻みに奥を突くように動かし――そこから産まれてくる快感に、アーチャーは身悶えする。
「あ、あ……ッ」
 抑えきれない嬌声が、奥を突かれる度に漏れ出る。と、ずるり、とペニスを抜かれ――半分程抜いた後、ローションを足して、再び入り込む。何度か繰り返されると、ぐちゅぐちゅと濡れた水音が繋がった場所から聞こえて来た。そうして、指で見付けて置いた感じる場所を、一番太いエラでひっかくように擦られ――びくびくと身体が跳ねる。
 下から突き上げてくる力強い腰の動きに、触られてもいないアーチャーのペニスも既に限界だった。思わずランサーの固い腹に擦り付けてしまう。

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