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オレの友達がサヴァ虫にそっくりで可愛すぎてつらい

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2014年5月3日発行/A5/P28/イベント価格:300円/通販取扱:とらのあな様
表紙:宇太様

<サンプル>

「もう、今更だろ」
 どうでもいいじゃないかとアーチャーが言うのに、良くないだろって唇を尖らせる。
「元々は、オレがアーチャーがサヴァ虫のランサーばっか可愛がるのに嫉妬したのが始まりだったし。殺しかけたとき、あったろ? ホラ、オレよりサヴァ虫の方を優先すんのかよって」
 思えばあんときからすげェアーチャーの事が好きだったんだ。
「だって……弱っているランサーを放ってはおけないだろう? もちろん今なら、何故あんなにあの子が好きだったのか解るが」
 君に似てるのもあって、とアーチャーが小さく言う。かっわいいな、くそ。
「君が、サヴァ虫のアーチャーを愛おしそうに撫でてる時、私はもちろんサヴァ虫の事を心配していたんだが……今思うと、何故私じゃないんだろうって思っていたのかもしれない」
「えっ」
「君があんまり彼を可愛がるから……」
 はは。
 二人して、同じ事考えてたなんてな。
「アーチャーは可愛くてすんげェ大好きだし、今でもめっちゃ大切だけど」
 机の上の小さなログハウスには、今も小さな相棒がいる。ずいぶん年を取って昔みたいに活発に動いたりはしないけど、まだまだ元気で、すげェ可愛い。
 アーチャーのランサーも、すげェ元気だ。中学に上がる時、野生に還したほうがいいって手放したのに、時々こいつの所に戻って来てるみたいで、この間はなんか花を貰ったとか言ってた。ランサーは気に入ればどんな相手でも気にせず求愛行動を取るが(オレのサヴァ虫アーチャーにも求愛してた。実ったかどうかは知らない。でもオレがいない昼間、ここにも遊びに来てんのかもな)もしかしてこっちのアーチャーにまでか? まあとっくにオレのモンだから――なんてマジに対抗意識燃やす自分がちょっと辛い。
 まあ、あいつもすげェ可愛いから、オレも好きだ。ランサーは最速のサヴァ虫だから、他の奴に捕まってなくて良かったって思う位には。寝てるアーチャーの傍にアイツがこてんってしてるのを見た時は、ここが天国か? って思う位可愛かった。まあアーチャーのオマケ的に、だけど。そこのポジション譲りやがれって本気で思ったのは内緒だ。
 最速の、と付くだけあって、ランサーは本当に素早い。オレが冗談で手を出したらその槍で突かれて華麗に躱された。油断してる時狙っても、一度も捕まえられた事ないんだよな。
 ガキのアーチャーに捕まったのは、たぶん、一目見て自分のマスターに相応しいって思ったからわざとじゃないかってオレは踏んでる。
 オレはアーチャーを野生に戻そうとは思わなかった。だってこいつ、すげェ優しくて、弱った振りをした奴にすぐに捕まえられそうで。まあそうやって捕まえたオレが何言ってるんだって事だけど。アーチャーが他の奴のモンになるなんて、絶対に耐えられない。
 一生、死ぬまで可愛がる。
 小さなアーチャーも、大きなアーチャーも。

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